学校の Tiger に Rails 環境を整えたでござるの巻

Leopard には標準で RubyGemsRails が入っているのですが、 Tiger はそうもいきません。一々ノーパを持ち込むのもだるいので、学校の俺専用と化したマシンにインストール作業を行ってきました。
一応、普通のインストールメモとしても利用可能。特に学校のような公共の場のマシンにインストールする場合有効な部分もあります。


ちなみに、最低限 sudoers のパスワードは必要です。Mac の場合ユーザパスワードと共通なので、分からないときは適当に問い合わせて下さい。


  1. XCode をインストールする
    XCode というより付属している gcc が欲しいだけ。インストールディスクなどと一緒に XCode の CD も付属していますし、なければ Web から無償で落とせます。
    インストール自体も GUI ベースで簡単なので割愛します。

  2. OS 付属の Ruby を退避する
    Tiger には Ruby 1.8.2 くらいが付属しています。これでは心もとないので最新版を導入。その前に、これは退避して残しておきます。

    $ sudo mv /usr/bin/ruby /usr/bin/ruby182
    $ sudo mv /usr/lib/ruby /usr/lib/ruby182

    /usr/lib/ruby も退避するのがポイント。



  3. Ruby をソースからインストール
    MacPorts などの優秀なパッケージ管理システムも存在しますが、現在の Ruby はバージョン周りがややこしいのでソースから。1.8.6 系の最新版を拾ってきます。
    ここで Mac の場合標準では wget が使えないので、 curl コマンドを利用します。-O をつけると『ファイルに保存』になるので、ほぼ wget と同じ動作をしてくれます。
    ホームディレクトリに down というディレクトリを作成し、そこにソースを保存します。

    $ cd ~/
    $ mkdir down
    $ cd down
    $ curl -O http://...

    後はこれを解凍して、いつものように ./configure, make, make install で完了です。make を使うときは sudo をつけましょう。



  4. Ruby のパスを通す
    以下のコマンドで Ruby のバージョンが表示される場合、この行程は必要ありません。

    $ ruby -v

    表示されなかった場合は、 Ruby のパスを通しましょう。まず、 Ruby がインストールされたディレクトリを探します。

    $ whereis ruby

    見つかったパスを覚えておいて、自分のパスに追加しましょう。vi が使えない場合、適宜インストールされているエディタを使ってください。

    $ vi ~/.bash_profile

    vi などが起動したら、ファイルに以下のように記述します。すでに該当ファイルが存在していた場合、そのファイルの作成者と思しき人物に問い合わせて下さい。

    PATH=/path/to/ruby:$PATH

    /path/to/ruby には Ruby がインストールされたディレクトリのパスを書きます。ここで注意、例えば Ruby が /usr/local/bin/ruby に入っているとしたら指定するのは /usr/local/bin までです。
    ここまで終わったら、もう一度 Ruby のバージョンを確認してみてください。無事にバージョンが表示されれば、 Ruby のインストール作業は完了です。



  5. RubyGems のインストール
    Rails を入れる場合、普通 RubyGems(以下、単に gem)を使います。他の方法もあるのかもしれませんが、どの道 gem は使う事になるのでインストールしましょう。これもソースから入手します。
    インストールは通常の make ではなく、 Ruby ベースで行います。

    $ cd /path/to/rubygems
    $ sudo ruby setup.rb

    これも、終わったら動作を確認しておくといいかもしれません。

    $ gem -v



  6. Rails をインストール
    いよいよ最終段階、 Rails を gem からインストールします。

    $ sudo gem install rails -y

    通常はこれでインストールを待つだけなのですが、学校のような公共の場ではインターネットへのアクセスを制御するために Proxy サーバを導入している場合があります。
    そのような場合、正常にダウンロードを行う事ができずにエラーが起こってしまいます。以下のように Proxy サーバの情報を入力しましょう。

    $ sudo gem install rails -y -p http://proxyserver:port



  7. SQLite を動かす
    まっさらな状態で gem を入れた場合 DB との連携がうまくいきません。標準の SQLite を使うとして、これも gem をインストールします。

    $ sudo gem install sqlite3-ruby -p http://proxyserver:port

    ここまでで Rails を動作させる環境が整いました。